明けましておめでとうございます。謹んで新年のお慶びを申し上げます。
昨年は、コロナのお陰でウイルスのことを随分と知ることができました。ウイルスは、進化の過程で私たち人類を含む高等生物の遺伝子の一部が外部に飛び出したものであること。地球上に存在するウイルスを含む微生物の総重量は、すべての動植物の総重量よりも重いこと。そうした微生物がいないと地球上の生命体の循環も生まれないこと、などなどです。「人間は自然の一部である」。長いこと使っていなかった言葉を思い出しました。
また、コロナのお陰で進んだこともありました。テレワークやリモート会議、ネット配信・通販など、デジタルを使ったコミュニケーションは数年分が一気に進んだといわれています。
一方、コロナは私たちの“弱さ”を暴き出しました。誹謗中傷や差別です。コロナ問題の渦中にあって「武漢日記」を配信し続けた作家・方方(ファンファン)は、その中で「一つの国が文明国家であるかどうかの基準は、ただ一つしかない。それは弱者に接する態度である」と語っています。今年は改めて人間の愚かさを自覚し、謙虚さを備える年にしたいものです。
社会福祉法人 ふるさと
理事長 北 島 淳 朗
ふるさとだよりvol.177 記事一覧へ