「妻のトリセツ」で話題の黒川伊保子氏の著書「成熟脳-脳の本番は56歳から始まる」に興味深いことが書かれていました。ヒトの脳の一生は、子ども脳から14歳までにおとな脳へと成長し、28年間であらゆる知識や感覚を得た後も試行錯誤を繰り返し、56歳から84歳までの間、最高潮期を迎える、というものです。これまでは、加齢とともに知能も老いていく、と思われていただけに還暦を迎えるアラ環世代にとって嬉しい説です。
実はこの説、黒川さんだけが提唱しているのではなく、国内外の様々な研究機関が主張している定説でもあります。慶應義塾大学の高山教授によると、教育や仕事を通じて得た知識や経験を活かして応用するための知能は、70歳前後まで上昇し、80歳を過ぎても衰えないのだそう。ただし、誰もがそうかというとそうではなく、新しい経験や他者との交流にオープンな人ほど、知恵の成熟度が高いこともわかっています。そういうわけで、新たに始まる令和の時代は前向き・プラス思考で明るくいきましょう!
社会福祉法人 ふるさと
理事長 北 島 淳 朗
ふるさとだよりvol.172 記事一覧へ